
フィリピンで働くのにちょっと興味あるけど、給料ってどれくらいもらえるの…?
今回は現地で働いてる視点から、リアルな給与の相場を伝えるよ!

フィリピンでの就職・転職を考えるときに、最も気になるのが「給料」の話。
「日本より安いって聞くけど、本当にやっていけるの?」「現地の待遇ってどうなんだろう…」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、フィリピンの平均給与は日本より低いのが現実ですが、ITエンジニアはフィリピンでは高給取りの職種。
特に、日本語スピーカーやスキル経験者は、手当や待遇の面で優遇されるケースも増えてきています。
この記事では、現地在住エンジニアである私の実体験をもとに、フィリピンにおけるITエンジニアの給与事情をリアルに解説します。
この記事でわかること
- ローカル企業、日系企業、外資系企業での給与の違い
- 月給レンジや昇給率、福利厚生の実態
- 日本語スキルを活かした“言語手当”について
- 実際の生活費とのバランスや、給与以外の魅力 など
読了後には、「フィリピンでの就職・転職もありかも」「ちゃんと戦略を立てれば現実的だな」と感じてもらえるはずです。
目次
フィリピンITエンジニアの給与相場【2025年版】

フィリピンでITエンジニアとして働く場合、日本人の月給の相場はおおよそ70,000〜150,000ペソ(約18万〜39万円)とされています(2025年時点の為替レート換算)。
ただしこの金額はあくまで「全体平均」であり、実際には以下のような条件によって大きく変わってきます。

企業によって、そんなに給料違うの?
日本人採用となるとYES。次のセクションから、“ローカル・日系・外資”に分けて詳しく見ていこう!

ローカル企業(現地企業)の給与水準と待遇
フィリピンのローカル企業、つまりフィリピン資本で運営されている現地企業におけるITエンジニアの給与水準は、全体的に控えめです。
💰 給与の目安(月給・ペソ)
ポジション | 月給(ペソ) | 月給(円) |
---|---|---|
ジュニアエンジニア | 30,000〜60,000 | 約8万〜16万円 |
ミドルレベルエンジニア | 60,000〜100,000 | 約16万〜26万円 |
シニアエンジニア | 100,000〜150,000 | 約26万〜39万円 |
💡 特徴・待遇面
昇給率 | 年1回が主流、5〜10%程度の昇給幅 |
福利厚生 | HMO(医療保険)・13th Month Pay(年末ボーナス)・交通費手当 |
働き方 | 月給制で土日祝休み(企業により変動)、英語環境が基本 |
社風 | 比較的カジュアル、若いメンバー中心の職場が多い |

え、ちょっと安いかも…
そう、金額だけ見るとぶっちゃけ低め。

日本人の場合は、ポジションやスキルによってもう少し高い給与が提示されるケースもあります。
とはいえ、現地企業の給与水準は全体的に控えめであることは否めません。
一方で、グローバルな環境でスキルを磨ける職場が多いのも事実です。
将来的なキャリアのステップアップを狙う方には十分挑戦する価値があります。
この後紹介する「言語手当」の制度を活用すれば、給与面でのアドバンテージも見込めますよ!

フィリピンの「13th Month Pay」とは?
13th Month Payとは、1年に1回、12月に支給される“年末手当”のような制度のことです。
フィリピンでは労働法で定められており、1年以上勤務している正社員に対して義務的に支給されます。
金額の目安は、1年間の基本給の合計を12で割った金額。
つまり、1ヶ月分の基本給が年末に追加でもらえると考えると分かりやすいです。
この制度があることで、年末にボーナスのような収入が入るのは嬉しいポイントですね!

日系企業の給与と待遇
フィリピンにはIT系を含む多くの日系企業が進出しており、現地採用で日本人エンジニアを募集するケースも増えています。
日系企業は日本語を使う業務が多く、日本人向けの待遇が整っています。
そのため、フィリピンで働く日本人にとって人気の選択肢となっています。
💰 給与の目安(月給・ペソ)
ポジション | 月給(ペソ) | 月給(円) |
---|---|---|
ミドルレベルエンジニア | 80,000〜120,000 | 約21〜31万円 |
シニアエンジニア | 120,000〜150,000 | 約31〜39万円 |
💡 特徴・待遇面まとめ
昇給率 | 年1回が主流(査定・実績によって5〜15%) |
福利厚生 | 社宅提供、通勤手当、HMO医療保険、13th Month Pay、ビザサポートあり |
勤務環境 | 日本語を使う業務が多く、マニュアルや進行スタイルも日系らしい傾向 |
社風 | ルール重視・礼儀や報告の文化が強め。日本の企業文化に近い |

日本とそんなに給料変わらないんだね!
そう、しかも社宅があるから家賃がかからなくて、手元に残る金額は日本より多かったかも。

私自身、セブにある日系IT企業に転職した際、社宅付き(コンドミニアム提供)で家賃の心配をせず働くことができました。
ビザのサポートもあり手続きに悩むこともなく、生活コストも抑えられました。
やはり家賃無償というのが、大きなメリットでした。

外資系企業の給与と待遇
フィリピンにはアメリカ、シンガポール、オーストラリアなど、さまざまな外資系IT企業やBPO企業が進出しています。
特にマニラやセブといった都市部では、日本人エンジニアの求人も増加傾向にあります。
外資系企業はグローバルな働き方・自由度の高い職場環境が魅力です。
一方、企業によって給与や待遇にかなり差があるのも事実です。
💰 給与の目安(月給・ペソ)
ポジション | 月給(ペソ) | 月給(円) |
---|---|---|
ミドルレベルエンジニア | 90,000〜130,000 | 約23〜34万円 |
シニアエンジニア | 130,000〜170,000 | 約34〜44万円 |
※ 言語手当・インセンティブ含む場合あり
💡 特徴・待遇面まとめ
昇給率 | 成果評価型。年1〜2回の査定で昇給幅は大きめな場合も |
福利厚生 | 医療保険(HMO)、ボーナス制度、交通手当など(企業により異なる) |
勤務環境 | フレックスタイムやリモート可の企業も多く、自由度が高い |
社風 | フラットな組織で裁量権が大きく、英語でのコミュニケーションが基本 |

外資って給料高いイメージだけどフィリピンではどうなんだろう?
企業によるけど、スキルや英語力がある人ならかなりいい条件が出ることも多いよ!

フィリピンの場合だと、外資系でも実質は現地の企業とそこまで変わらない場合もあります。
ただ、評価制度や福利厚生が充実しているため、スキルアップを目指したい人やグローバルなキャリアを築きたい人には特におすすめだと感じています。
言語手当(Language Premium)とは?|日本語スキルが収入UPに!

フィリピンのIT・BPO業界では、日本語を話せる人材が非常に重宝されており、その希少性から言語手当(Language Premium)という形で給与に上乗せされることがあります。
これは日本人にとって非常に大きなチャンスです。
言語手当の支給例
条件(業界・職種) | 手当の相場(ペソ) | 円換算(概算) |
---|---|---|
BPO企業(ITサポート) | 10,000〜40,000 | 約26,000〜104,000円 |
IT企業(ブリッジSE等) | 15,000〜30,000 | 約39,000〜78,000円 |
外資系企業(日本市場対応) | 20,000〜50,000 | 約52,000〜130,000円 |
求人票にも “Japanese Bilingual” や “Nihongo Support” といった記載がある場合は、高確率で言語手当が含まれている可能性があります。

そんなに手当つくんだ?思った以上に大きいね
私の場合も、上記の表のような金額分の手当をいただいています。

実際に、言語手当込みで給与が40万円を超えるケースもあるので、日本語スキルは本当に強みになります。
「Japanese Bilingual」で求人検索のコツ
フィリピンで日本語スピーカー向けの求人を探す際には、求人サイトやLinkedInで「Japanese Bilingual」と検索するのがコツです。
このキーワードを使うことで、日本語対応が求められるポジションや言語手当対象の求人に絞って検索できます。
よく使われる関連キーワード例
- Japanese Bilingual
- Japanese Speaker
- Japanese Support
- Nihongo
- JLPT N2(日本語能力試験のレベル記載)
私自身も「Japanese Bilingual」で検索をかけて、求人を探していました。
日本語スキルを活かしたいなら、この検索ワードは必須です!

企業タイプ別まとめ表|給料&特徴比較

改めて、これまで紹介したローカル企業・日系企業・外資系企業を一覧で比較できるよう、表にまとめました。
給与の目安や特徴をパッと把握したい方は、この表を参考にしてみてください。
企業タイプ | 月給目安(ペソ) | 月給(円換算) | 特徴・ポイント |
---|---|---|---|
ローカル企業 | 30,000〜100,000 | 約8〜26万円 | 給与は低め/英語環境/昇給ゆるやか/若手中心 |
日系企業 | 80,000〜150,000 | 約21〜39万円 | 福利厚生◎/社宅あり/日本語業務/サポート充実 |
外資系企業 | 90,000〜170,000 | 約23〜44万円 | 自由度高/スキル評価/インセンティブ◎/英語前提 |
※円換算は 1ペソ ≒ 2.6円(2025年時点)で概算しています
※ 言語手当やインセンティブは企業により別途支給される場合あり
私は日系→外資系に転職しましたが、給与も働き方も大きく変わりました。

求人を探す際には、給与形態だけでなく、自分の価値観に合った企業タイプを選ぶのがポイントです!
日本人が得られる収入の可能性は?

ここまで紹介してきたように、フィリピンのIT業界における給与は企業タイプやポジションによって差があります。
しかし日本人であること、そして日本語スキルがあることは収入アップのカギになります。
これらの要素が組み合わさると、現地水準を大きく上回る給与を得られる可能性も十分あります。
実際にどれくらいもらえるのか?
たとえば、
- 日系企業で日本語ポジション+2〜3年の経験者
→ 月給 120,000〜150,000ペソ(約31〜39万円) - 外資系BPO企業で日本語対応+技術職
→ 月給 140,000〜170,000ペソ(約36〜44万円) - 言語手当が別途 30,000〜50,000ペソ(約8〜13万円)で貰える
など、条件が揃えば日本企業と変わらない、またはそれ以上の給与を得ることも不可能ではないです。

えっ、日本と同じくらい…?
そう!言語手当のおかげで、給与レンジがグッと広がるんだよ

私の場合も、給与における言語手当の割合はかなり大きいです。
もちろん、英語や業務スキルの基準は求められますが、「日本人であること」自体が価値になるのは、フィリピン就職における大きなメリットだと感じました。
実際の生活費と給与のバランスは?

給与水準だけを見ると「やっぱり日本より低いかも…」と感じるかもしれません。
しかしフィリピンは生活費が日本よりも比較的安いため、ある程度“ゆとりある生活”を送ることも可能です。
フィリピンでの生活費の目安(1人暮らし/セブ市内)
月額目安(ペソ) | 備考 | |
---|---|---|
家賃 | 15,000〜30,000 | コンドミニアム/家具付きが基本 |
水光熱費 | 2,000〜4,000 | 電気代が高めな傾向 |
通信費(Wi-Fi) | 1,500〜2,500 | プラン次第 |
食費 | 8,000〜15,000 | 自炊で抑えられる |
交通費 | 1,000〜2,000 | 通勤はGrabまたはジプニー |
娯楽・交際費 | 3,000〜6,000 | ライフスタイルにより変動 |
月給とのバランス感は?
- 月給100,000ペソ(約26万円)の場合でも、生活費を差し引いて5万円以上の貯金が可能なケースも。
- 家賃補助や社宅がある企業に勤めれば、さらにコスト削減ができるため、余裕が出やすい。

日本より出費が少なくなるかも…?
そうだね。だから給与額だけじゃなく、“生活コストとのバランス”も大事!

実体験で感じた「給与以外の価値」

フィリピンで働いてみて感じたのは、「給与だけでは測れない価値」がたくさんあるということです。
特に以下のような点は、日本ではなかなか得られない経験でした。
グローバルな職場環境
日常的に英語を使って仕事をすることで、自然と語学力もアップ。
また海外の開発フローを経験することで、エンジニアとしての力もついたと感じます。
ワークライフバランスの良さ
- 定時退社が基本
- 有給も比較的取りやすい
- 無駄な会議が少ない
こうした文化のおかげで、仕事とプライベートの切り替えがしやすい環境が整っています。
成長スピードの速さ
- 少人数チームでの裁量ある業務
- 海外クライアントとのやりとり
- 技術とマネジメント両方を任されることも
日本にいたときよりも、任される幅が広く、成長スピードが早かったと実感しています。
自分の成長を実感できるので、転職して良かったと実感しています。

まとめ|給与だけでなく、働き方・環境にも注目すべき!

フィリピンのIT業界で働くうえで、給与は確かに重要な指標の一つです。
ですが、それだけでは見えない「働き方」「環境」「成長の機会」も、同じくらい大切だと私は感じています。
本記事のまとめ
- ローカル系・日系・外資系の企業別ごとの給与形態を紹介
- 言語手当(Language Premium)が上乗せされることで、収入の底上げも可能
- フィリピンの生活コストは日本より低いため、月給とのバランスで“ゆとりある生活”ができる可能性も高い
今回の内容を参考にしつつ、ぜひフィリピンや海外で働く自分の可能性も広げてみてください!